東洋医学のある暮らしセミナー!10月17日です!

オフトンの「よもぎ蒸し」

よもぎ蒸し導入のストーリー

当院はもともと「妊活」が来院動機の第一位の鍼灸院でした。
今では妊活に限らず、来院いただける動機の範囲はかなり広がりましたが、依然として患者様には女性が多いです。
年代としては20〜70代までととても広いのですが、皆様、総じて「冷えすぎている」のが課題としてありました。
そして、最近では女性に限らず、男性もまた冷えが強くなってきています。
これは生活様式の変化も関係しているのだと思います。
虚証、とりわけ脾虚証の方が多く、食事から十分に熱量を作り出すことができずに、なかなか冷えが改善しない。
鍼灸によってもちろん体質は変わっていくのだけれど、もう少し身体の中から温める手段も提供したい。

そんな中、「よもぎ蒸しを導入したらどうでしょうか?」という提案が持ち上がりました。
「よもぎ蒸し」と聞くと、サウナのようなものをイメージしておりましたので、「わざわざ鍼灸院でやるべきことなのか?」と思いましたが、話を聞いていくと、全く違うことが分かりました。
また、機材によって、効果が全く異なることや、安価でさほど衛生管理に気を使わない(家庭用であれば十分なのでしょう)ものを使ってサービス提供をしている店も多いことも知りました。
「それならば、当院がサービス提供をする意義はあるかも知れない」。
そこから半年くらいの議論を経て、よもぎ蒸しの導入が決まりました。

よもぎ蒸しとは

よもぎは古来より洋の東西を問わず、薬草として愛されてきました。東洋ではとりわけ、その止血効果が着目され、女性の不正出血、月経過多、痔の出血、皮下出血などの治療に使われてきた歴史があります。また、鍼灸で用いる「もぐさ」の原料としても知られています。よもぎ茶やよもぎ粥などの食用としても用いられており、まさに「薬草」の名にふさわしい植物です。

そのよもぎにさらに十六種の薬草を混ぜて作られた「麻炭」を土瓶で煮立たせ、そこから立ち上る蒸気を、皮膚より吸収のよい粘膜に直接あて、身体を深部から温めていくのがよもぎ蒸しです。よもぎや他の薬草が持つ薬効成分と蒸気と座器の放射熱による温熱効果により、多くの女性を悩ませる「冷え」を改善し、女性特有の悩みに大きな効果を出すことが期待されます。

黄土よもぎ蒸しの違い

一口に「よもぎ蒸し」と言っても、座面が木製のもの、コーティングされているもの、また用いるよもぎも本当に様々です。
そんな様々な選択肢の中から、当院は「黄土よもぎ蒸し」を導入することを決定しました。

よもぎ蒸しの座器の中でも、かなり高額な部類になりますし、導入予定が2台だったため、かなりハードルが高かったのですが、それでもこちらに決めたのは以下の理由からです。

・直接肌に触れるものなので、化学薬品などを使わずに作られ、またそれらを使わずに手入れができる
・たくさんの方が使うものなので、破損時などに部分的に機材の入れ替えができる

やはり我々は鍼灸師であり、医療従事者です。
そしてオフトンはり灸院は鍼灸院ではあまり使われないオートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)も使用し、衛生管理には他の鍼灸院以上に気をつけている鍼灸院でもあります。
だから、衛生的でないものは、どれだけ良いものであっても提供はできません。
上記の二つのこだわりを満たしてくれるのが「黄土よもぎ蒸し」でした。

当院が採用した黄土よもぎ蒸しは、全て職人さんの手作りによって作られています。
メンテナンスや交換を行いやすくするために、本体と座面が取り外し可能な設計になっているため、他の黄土よもぎ蒸しの座器と比べ、構造が複雑で、そのため高価だし納期も長い。
そのため、先方の担当者様とも何度もやり取りをしましたが、その中で信頼に足る会社だと判断させていただきましたので、取引を決めました。

この座器は非常に優れております。
黄土自体に殺菌作用があるとされ、適切な管理を行えばかなり清潔に長期間使用が可能です。
また、素焼きで作られており、遠赤外線が大量に放出されるため、よもぎ蒸し中は身体の内側からじっくりと温めてくれます。
ただし、弱点もあります。
素焼きのため、汗などは吸収されやすいのです。
また、座面を衛生に保とうとして洗剤や消毒剤などを用いようとしても、それらも吸収してしまうため使用禁止。
だから、黄土よもぎ蒸しと一口に言っても、とても不衛生なものも多いのが実情です。
当院が採用する座器はコーティング剤などを一切使わないまま、天然素材を用いて汗が吸収されにくいように設計することでクリアしていきました。
もちろん、日頃の手入れやメンテナンスは欠かせませんが、当院では一日の施術可能数を絞り、座面の乾燥などの時間を十分に取ることを心がけております。
どうぞ安心してご利用くださいませ。
*座器の構造の詳細については企業秘密です

使用しているよもぎ成分について

当院が施術時に用いる「よもぎ」はよもぎ蒸しに最適なように十七種類の生薬が配合されています。
以下がその一覧となります。

①艾葉(がいよう)・・・温経散寒、止血、調経、去痰など
②麻炭(あさずみ)・・・調湿、防虫など
③甘草(かんぞう)・・・補気、鎮痛、抗炎症、胃痛、鎮咳去痰、解毒など
④川芎(せんきゅう)・・・活血化瘀、疏肝など
⑤人参(にんじん)・・・補気、強壮、強精、大補元気、安神益智、建脾益気、生津など(補薬の王様とも呼ばれます)
⑥薄荷(はっか)・・・辛涼解表、発汗、清熱、駆風など
⑦紅花(べにばな)・・・活血化瘀、養血、調経など
⑧当帰(とうき)・・・補血・養血調経、潤腸、通便など(美容の女王とも呼ばれます)
⑨茵蔯(いんちん)・・・利胆、消炎、利水滲湿など
⑩陳皮(ちんぴ)・・・理気、健胃、去痰作用、鎮咳作用など
⑪黄柏(おうばく)・・・清熱燥湿、健胃、整腸、腸内殺菌など
⑫白朮(びゃくじゅつ)・・・補気、去湿、健胃、強壮、止瀉、固摂など
⑬桂皮(けいひ)・・・辛温解表、発汗、発散、健胃、鎮痛、解熱など
⑭五味子(ごみし)・・・止咳、止渇、止瀉、滋養、固精
⑮茯苓(ぶくりょう)・・・利尿、鎮静、健胃、利尿滲湿、益脾腎など
⑯益母草(やくもそう)・・・駆瘀血、活血など
⑰麻草(あさくさ)・・・補気など(神農本草経「麻賁」より)

これらはどれも生薬として漢方薬にも用いられるものであり、配合は製薬会社にて行われております。
漢方薬は煎じて作りますが、そのときの蒸気にも多くの有効成分が含まれています。
その有効成分を膣と肛門の粘膜から取り入れることを目的としたのが「よもぎ蒸し」なのです。
*もちろん、よもぎ蒸しは医薬品ではありませんので、効果効能を謳うことはできません。
上記の生薬の持つ効能が、そのままよもぎ蒸しに適応されるわけではありませんので、その点はご理解くださいませ。

つまり「浴びる漢方薬」とさえ言っても過言ではないのです。
消化管を通らずに、直接粘膜の血管から吸収されるため、成分が身体に届きやすいため、効果も分かりやすいです。
多くの人が、よもぎ蒸しに入った直後からお肌のツヤが良くなりますし、生薬成分による血管拡張作用によりジワリと汗が出てきます。
よく誤解されますが、よもぎ蒸しはサウナとは違い、体温を上げることによる発汗を目的としていません。
あくまでも血行が良くなることにより、副次的に発汗がなされます。
それでも多くの方がかなり大量に汗をかかれます。
しかし、普段の汗とは違い、サラサラとしているため、施術後のシャワーなどは必要ありません。
当院ではホットタオルを用意しておりますので、そちらで軽く拭き取っていただくだけで十分です。
発汗よりも体温上昇を感じていただきたいです。
外気温による体温上昇ではないため、ポカポカした感覚が長時間続きます。

麻のマントについて

当院のマントはリネン(亜麻)ではなく、貴重なヘンプ(大麻)素材を使用したマントです。
非常に肌に優しいのが特徴ですが、入手困難な生地のため高価で、たくさん導入することは難しいのが現状です。
座器も回転率を高めるのには向いておらず、ガウンもまた洗濯、乾燥に時間を要します。
そのため、当院ではクォリティを下げないために、一日当たりの利用を六名様までに限定させていただいております。
こちらのマントも、よもぎ蒸しもクォリティを高めるための重要なファクターとなりますので、必ずお着替えをしていただきます。そのため、患者様にてお着替えを用意していただく必要はありません。

☆ハーブテントと薬膳茶について☆

当院ではさらにハーブテントを用いて蒸気を逃さず、より効率的に取り込むことができるように工夫をしております。
また、施術中に提供する薬膳茶は当院オリジナルの「ととのい茶」。
薬膳の五行の考え方を活用し、患者様や時期にぴったりのものを提供します。
これらにより、一層「よもぎ蒸し」の効果は高まります。

こんな方にオススメします

上記、十七種の生薬の効能を見る限り、虚証の人はほとんど適応となると思います。
とりわけ、活血化瘀剤や養血剤などの理血薬が多く配合されていますので、月経の問題を抱える人はかなり良いでしょう。
補腎薬も含まれるので、出血が多い方や早経の方にも良さそうです。
一度、ご相談ください。
解表剤も多く含まれるので、これが発汗のポイントになっているかと思います。
普段、汗をかく機会が無い方にもオススメです。
発汗により、外に発散されるべき気が鬱積している場合、かなりすっきりとするはずです。
健胃剤も多かったので、施術後は食事が美味しくいただけます。
やはり気を補うには食事が一番ですから、こうした作用も嬉しいですね。
また、利湿剤も多かったので、汗をかきにくい体質の方も、体内の余分な水分(=痰湿)を汗に変えて流していくことができます。
全体的に、温の働きを持つ生薬が多く含まれますので、冷え性の人にはうってつけですね。
他にもありますが、上記のような症状をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談くださいませ。

よもぎ蒸しに入る前に

・よもぎ蒸しは「汗をかくもの」ではありません。蒸気に含まれる生薬の成分を膣や肛門、全身の毛穴から取り込み、巡らせることを目的としております。
・体質やその日の体調などによっても、感じ方に違いが出ます。
・体調が不調の際にはご利用をお控え下さい
・よもぎ蒸しの生薬の成分が身体に作用するであろう時間は人によって異なります。また、麻草の量によっても作用の出方は異なります。当院では初回の方は基準値よりも若干少なめの麻草の量で設定し、様子を見ながら調整しております。そのため、よもぎ蒸し中に何度かお声がけをさせていただきますので、ご了承くださいませ。
・治療後に好転反応が出ることがあります。これは鍼灸治療による好転反応(鍼あたり、灸あたり)と同様に、人体に害のあるものではありませんのでご安心ください。施術後には予定を詰めずに、ゆっくりと過ごす余裕を持って受けられることを強く推奨します。

よもぎ蒸し後の過ごし方

①麻草の利尿作用の影響で、お手洗いが近くなることがあります。我慢せず、身体から老廃物を排出してください。また、よもぎ蒸しが終わった後も水分補給はこまめにしてください。
②大量に汗をかいた場合や少し頑張り過ぎた場合、のぼせや疲労感が生じることがあるかもしれません。無理をせず出来るだけゆっくりとお過ごしください。
③よもぎ蒸しの後、身体を冷やす食べ物や飲み物を多く摂取すると内側から冷えてしまいます。
出来るだけ身体を温めるものや常温の飲料で身体を冷やさないように心がけると効果的です。
④よもぎ蒸し後、一時的におりものが増えることがあります。使い慣れたおりものシートをお使いください。

注意点

●汗を大量にかく場合が多いため、水分補給を十分に行ってください。
●よもぎアレルギー、その他の薬草・ハーブアレルギーをお持ちの方はご利用いただけません。
●よもぎ蒸しの座器の下には高温の鍋があります。必ずスタッフの指示に従って下さい。指示に従っていただけない場合、怪我や火傷などの重大なリスクがあります。
●以下の方はよもぎ蒸しをご利用いただけません。

①生理中、妊娠中、産後1ヶ月以内の方、心臓病や高血圧、重篤な病気をお持ちの方、体を温めることを禁止されている方
②食後1時間以内または空腹時にはご利用いただけません。
③飲酒している方もご利用いただけません。
④高熱がある方
⑤生理中または妊娠中の方

●以下に当てはまる方は事前にお医者様とご相談の上、ご自身の責任にてご使用下さい

①よもぎ等の各アレルギーがある方
②心臓疾患等の病気をお持ちの方
③高血圧の方
④皮膚の炎症がある方
⑤出血を伴う傷や怪我がある方
⑥病み上がりの方

●産後のお客様について

産後約1ヶ月頃から可能ですが、子宮からの出血がなくなり主治医から許可がでたらご来店ください

価格と施術時間など

よもぎ蒸しは40分5,500円(お部屋は60分使用可)となります。
よもぎ蒸しとお茶のサービスが含まれます。
期間限定でペア割引も実施しております。
親子、夫婦、カップル、ご友人など、二名同時に受けられる場合(一部屋にてお二人受けていただきます)はお二人で8,800円となります。
また鍼灸治療とセットで受けられる場合、鍼灸治療+4,400円にて施術させていただきます。
上記価格には、薬膳茶(当院オリジナル薬膳茶「ととのい茶」を鍼灸師が体調や体質をみて、提供いたします)、施術後のアメニティ(ホワイトリリー「CAGローション」「VCローション」「カルフィアローション」など)の利用料も含まれます。

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